境界性と依存 638
アパートに行くと今朝の雰囲気とはガラリと変わっていた。
マキさんはピノ子が動くこと、お腹を蹴ること、私がいる時は一段と元気に動くこと、沢山話してくれた。
私「ピノ子は俺に怒ってるんだろうな‥」
マキさん「ううん、ピノ子はもう許してくれてるよ。ウチ分かるもん」
私「マキさん、ゴメンな‥」
マキさん「もう大丈夫だから笑」
私がお腹を触ると動かない。手を離すと動いたと言う‥。
やっぱり怒ってるのかな‥。
ピノ子‥。どうか私とマキさんに力を与えて欲しい。
気が緩んだせいか眠くなり、少し横になった。
23時頃に目覚めるとマキさんは隣に座って私を眺めていた。
私「起きてたんか?もう寝なよ」
マキさん「マコちゃん帰るん?」
私「明日も仕事やし帰るよ」
家に着くと母の作った御飯があった。
味のない料理‥。
あんなに料理が上手かった母のものとは思えない‥。
「母さん、また進んできたんやな‥」
現実を見なければいけない辛さ。
いつ解放されるんだろう。
堕ちそうになるが今日は考えるのを辞めた。
ピノ子がマキさんを変えてくれるさ。
もうお店になんか戻らせたくない。
ピノ子もきっと同じ気持ちだろう。