makosanmnのブログ

進行中だけど実際の体験です

境界性と依存700

何故再び書き出したか?

 

マキさんと終わりに近づいたと思うから。

 

ピノ子は引き取りたいと思っている。

 

二週間に一度だけマキさんは施設に面会に行っている。

 

いやいやではなくルールて二週間に一度なのだ。

マキさんは写真を送ってくれる。

 

別れたわけではなく、今でも頻繁に会っている。

 

ピノ子はマキさんそっくりなかわいい子。

 

責任感ではなく私は家庭に恵まれなかったのでピノ子の今の現状がやるせない。

 

一番愛情が必要な時期に‥。

 

私は自分の感情にかまけてピノ子を犠牲にしていたと思う。

 

マキさんの生き写しのピノ子。早く会って謝りたい。

境界性と依存699

いろんな出来事があり何から出せばいいのかわからない。

記憶と下書きの中から少しずつ書こうと思う。

現在、マキさんはピノ子の為にアパートを変えた。ピノ子はマキさんが自立出来るまで病院併設の施設にいる。定期的にマキさんは面会に行きながらマッサージの勉強をしてマッサージ店で働いている。私も何度か行ったが普通のマッサージ店だ。

 

ピノ子が産まれるまで私はマキさんとほぼ毎日会っていた。産まれる前夜もマキさんと寝ていた。仕事中にLINEがあり病院に入ったことを知った。母親がいるので私は病院に行かずに自宅で連絡を待った。

日付けが変わる前に「産まれたよ」とLINEが届いた。

かなりの時間がかかってクタクタな中で。

翌日、母親がいないことを知り病院に向かった。

マキさんとそっくりな命が息をしていた。

マキさんとの会話はあまり記憶にない。ピノ子に申し訳ない気持ちで一杯だったから。

 

母親のいない時間をめがけて病院に通った。母親とは謝ってもらってから会っていない。マキさんの携帯に届いていたLINEを見たから。

 

私はその頃会社を辞めることが決まり以前からお誘いを頂いていた会社へ転職する用意をしていた。母親が騒いだおかげもあるが良い区切りだと思った。

有給休暇を消化している間はピノ子の生活用品を買い出したり私の母を連れて小旅行に連れ出した。

 

境界性と依存698

かなりの月日が経った。

下書きを書いては消し、書いては消しを繰り返してきた。

ピノ子は無事に2016年10月21日に産まれた。

産まれた翌日に病院で対面したとき、マキさんと似た彼女を見て愛おしく思った。

マキさんの両親には認められていない。理解して貰えたかと思ったがやはり私には敵意しかない。当然かと思っている。

マキさんはこれを機に変わってくれたかと思っていたが‥。

またこれを書き出した時点で私は終わってる。

 

境界性と依存 697

一旦仕事に戻り、終わらせてから再びアパートへ。

 マキさんは気持ちが晴れたのか笑顔が一杯だった。

私は少し不安だった。

 

行動が不安定なのも、お店を辞める気がないのもわかるから。

 

LINEには店長から、今まで見たこともない名前がある。

 

トーク履歴はないが消したのだと思う。

 

私「マキさん、お母さんも行ってたけど、これからはピノ子の為に強くなる努力するんよ。隠れてお店戻るとか考えてるとかは許されないからね」

 

マキさんは私の顔を子供のような眼差しで見た。

 

私「わかったか?」

 

私「わかったんか?」

 

マキさんはニコっと笑った。

 

私「何故返事しない?真剣な話ねんぞ」

 

結局マキさんは返事をしなかった。

 

時間をかけて言い聞かせるしかない‥。

 

私は横になった。気がつくと深夜になっていた。

 

マキさん「泊まれば?」

 

私「いや、帰るよ‥。明日、会社寄らずに直接〇〇に行かなきゃ行けないから」

 

マキさん「そっかぁ、寂しいな。マコちゃん大好きや」

 

アパートを後にする。

 

ここ最近はベランダから私が見えなくなるまで手を振ってくれる。

 

家に着いてシャワーを浴びて横になった。

 

 

境界性と依存 696

2日

起きてすぐにマキさんにLINEを送る

 

返事は来るが気の無いものだとわかる

 

私は昼時間を利用してアパートに行った。

 

マキさんは顔色も悪く、目の下のクマは酷かった。

 

私「マキさん、眠れなかったんか?お母さんから何か言われたんか?」

 

マキさん「ううん‥何も。会ってないしLINEきただけ」

 

私「昼メシ行こう。ピノ子が腹ペコだよ」

 

近くの回転寿司に行った。

 

私が頼んだ物を一緒に食べるのが定番。

 

だから赤身、白身、青魚、万遍なく注文した。

 

マキさんは残さず食べてくれた。

 

少し笑顔もあるが色白を通り過ぎて透き通るような顔色。

 

アパートに戻り、横にならせた。

 

マキさんはまた求めてくる‥。

 

私「マキさん、仕事中なんだよ。お盆休みにゆっくり民宿行こう!高い所は行けないけどピノ子に穏やかな気持ちで成長してもらうの」

 

マキさん「マコちゃんダメなん?」

 

その時、玄関をノックする音が聞こえた。

 

マキさん「お母さんだ‥」

 

緊張が走る‥

 

母親が入ってくる。私はお辞儀するので精一杯。

 

母親「娘を助けてくれているのに今まですみませんでした」

 

また否定されると思い身構えていた私は頭が真っ白になった。

 

私「いいえ、秘密にしていたんですから母親としたら当然のことだと思います。それに責任は私にあるんですから‥」

 

マキさん「お母さんゴメンなさい」

 

母親「済んだことはもういい‥。あんた、ちゃんと育てていけるんやね?」

 

マキさん「うん」

 

母親「この子はいつも1人で溜め込んで頑張ってしまうんです。ちゃんと自己主張しない‥。私も娘の昔の病気が振り返すのではないか?って不安であんまり聞かないから‥」

 

「昔の病気」

恐らく心の病だ。睡眠薬を飲んでいたから。

 

私「私にもそうです。だから心配になって‥。昨夜も不安定だったんです。だから仕事中なんですけど様子を見に来ました」

 

母親「本当にすみません。会社まで巻き込んで‥」

 

私「会社は‥自分でなんとかします‥。マキさんを責めないで下さい。もう辞めて反省してますんで。マキさんにも「お母さんはマキさんが大切だからの行動だからケンカするな」っていつも言ってました」

 

母親「ケンカにもならないんです。いつも1人で決めてしまうから‥」

 

マキさんは黙って泣いている。

 

母親「今さらで申し訳ないんですけど‥。私達は団地を出て何処か部屋数のある所に引っ越します。アパート借りるなら近くでお願いします。場所はまだ決められてません。なかなかいい所が無くて‥。マキを家に入れようとも思いましたけど、それではマコさん(実際は名字)が辛いですよね」

 

私「私は何を言われても近くに借りるつもりでした。本音は両親の元に帰って欲しいとも思います。1人でいるのはやっぱり心配なんで‥」

 

母親「マキをお願いします。支えて下さい。今日はこれで帰ります」

 

私「本当にすみません」

 

母親「マキ!これからは1人で何でも決めないでちゃんと話して」

 

マキさんは泣いているだけ。

 

私「大丈夫です」

 

母親は帰って行った。

 

私「マキさん大丈夫か?」

 

マキさんは私にしがみついて泣いた。

 

私「マキさん、もう大丈夫やろ?強くなるんだよ。ピノ子が聞いてるよ」

 

マキさんは頷いた。

 

でもマキさんの闇は深い。そんな簡単には変われない。

境界性と依存 695

極度の疲れ‥

 

ビールを飲みながらマキさんを心配する。

 

母親がマキさんを責めたりしてないか?マキさんが1人で変なこと考えてないか?

 

 30分位寝てただろうか?

 

マキさんからLINEが来ている

 

「マコちゃーん」

 

着信まである。

 

すぐにかけ返した。

 

マキさんは泣いていた‥。

 

やはり1人で堕ちていたんだ‥

 

私「マキさん」

 

マキさん「グズ‥うん」

 

ずっとこの繰り返し‥

 

1時間ほどして電話を切った‥。

 

こんなことしていたら生活がままならない。

 

マキさんの不安定さは出会った頃より酷くなってきている‥

 

少量のビールで酷く酔った。

 

夜中に吐きに起きた。胃がやられている。

 

自分の職を守るためにマキさんを売ったような気がして‥。

境界性と依存 694

母親が出て行ってからすぐにマキさんに電話するが出ない。

 

「終わったよ、帰っておいで」

 

しばらくすると既読になりマキさんは帰って来た。

 

マキさんは私にしがみついて泣いた。

 

私「もう大丈夫や‥」

 

その時初めて胃の激痛に気づいた。

 

マキさん「マコちゃん大丈夫?ゴメンね」

 

 極度のストレスだろう、1時間ほど横になった。

 

痛みは少し楽になり、マキさんが昼食を摂ってないことに気づく。

 

私「マキさん、御飯行こう」

 

マキさん「もういいよ。夜食べるから。もう15時半だよ」

 

私「ダメや!ピノ子がお腹空くから。うどんでも行こう」

 

無理矢理食事に行った。

 

マキさんは落ち着きを取り戻して笑顔を見せた。

 

アパートに戻り

 

私「マキさん、結論から言うとね、全部話したよ」

 

マキさん「そっか‥、デリヘルまでばれたか‥」

 

私「デリヘルとは言ってないけど風俗って言ったよ。もう辞めてるから責めないでくれって」

 

マキさんはそれから1時間ほど喋らなくなった。

横になって顔を腕で隠しひっそりと泣いていた。

私は隣でジッと見ていた。

 

マキさん「マコちゃんもう帰らんか」

 

私「今のマキさん置いて帰れるはずないやろ」

 

マキさん「もう大丈夫やから帰れ」

 

私「なんでそんな言い方‥」

 

再び沈黙して、マキさんの隣に横になる。

 

マキさんは私の服のボタンを外し無言で身体を貪った。

 

私は気づいた‥。

 

マキさんは壊れてしまった‥。

 

マキさんは何も言わずに‥

 

私も何も言わなかった。

 

私の顔にマキさんの涙が落ちてくる。

 

壊れたマキさんを見て私は何も出来ないことを悟った。

 

マキさんは壊れた時にこうやって誰かを求めてきたんだ‥。

 

愛してるわけでもない人でも‥こうやって自分を痛めつけて自己の存在を確かめてきた‥。

 

私「マキさん、俺はマキさんを壊してしまったんやな‥」

 

マキさん「ううん‥」

 

私「一緒に花火しよう」

 

マキさんは狂ったように泣いた。

 

ことが終わり、マキさんが落ち着きを取り戻してから私は帰った。