makosanmnのブログ

進行中だけど実際の体験です

境界性と依存 693

従兄弟「ん?何処?」

 

私「確かに仕事上マキさんの事は知ってましたが‥。その頃付き合っていた彼女と同じ店にマキさんが勤めていて私に興味を持ったんです」

 

会うようになってからのマキさんの不安定さ、説得してもお店を辞めてくれなかったこと、お客さんとプライベートで会ってしまうこと、妊娠がわかってからも出勤してしまうことなどを話した。

 

従兄弟「もういい。話はわかったけど、あんたの話は両親にはキツすぎる」

 

父親は頷いた。

 

母親「私は大丈夫。聞いておきたい」

 

私「一人暮らしだって反対してました。生活が乱れるから。でも次に会った時には勝手に決めて来てました」

 

母親「言い出して3日で出て行ったからね‥」

 

私「結局お店を辞めたのは4月の30日でした。辞めたお祝いまでしても5月にはお客さんと援助交際に行ってしまう‥。その時はさすがに引き留めて叱りました‥」

 

3人は黙ってい聞いていた

 

私「私はマキさんを守りたかっただけです。このままでは壊れてしまう‥。子供を優先しなきゃいけないのにお店を辞めさせるチャンスだと思ってしまった‥。すみません。でももう子供をおろしたら良かったとか聞かせないでください。きっとお腹で聞いてる」

 

従兄弟「それはそうだ、きっと聞いてる」

 

私「どうか、マキさんを責めないで下さい。もう辞めて「マキ」に戻ってます。

 

父親は頷いた。

 

従兄弟「今日はもう辞めよう。私らが居たらマキの帰る場所がない‥」

 

父親と従兄弟がアパートから出て行った。

 

母親はコップを洗ってカバンを手に取った。

 

私「すみません‥」

 

母親「こっちが迷惑かけてたってことなんですね‥」

 

私「そんなつもりで言ったんじゃありません。どうか責めないで下さい」

 

母親は黙って出て行った。

 

 

境界性と依存 692

しばらく沈黙があり、従兄弟が切り出した。

 

従兄弟「マキが言ってるのはどういう意味や?」

 

母親「この人が認知もしない、自分の子でもないって会社で言ったのを知ってヤケになってるのよ」

 

私「そんなこと言ってません!キャバクラで出会ったとも言ってません。めちゃくちゃな話が一人歩きして私も混乱してます。常務からは「お客さんを騙して妊娠させたのか?」って言われました。私は違います、あるお店で知り合ったって言っただけです。それを常務がキャバクラと勘違いしたんです。私がお客さんと個人的な関係を持たないのは常務が一番知っています。以前、結婚した時の仲人なんです」

 

母親「あんたの言うことなんて本当に信じられない。今さらキャバクラだとか自分の子じゃないなんて!」

 

私「だから私は言ってないって言ってます!」

 

母親「客ではないけど仕事上で知り合ったんでしょうが!」

 

私「違います」

 

従兄弟「じゃあ、あんた何処で知り合ったんや」

 

私「‥‥」

 

何分位沈黙しただろう‥

 

二回お茶を飲んだ。

 

従兄弟「言いたくないなら‥」

 

私「風俗絡みで知り合いました‥」

 

空気の重さが変わった気がした。

境界性と依存 691

父親が先に入ってきて挨拶をした。

 

いつもほとんど言葉を発しない。

 

母親は目を合わせることはない。

 

従兄弟はあくまでも第三者的な司会役。

 

元警察官だけあり、冷静に話始めた。

 

従兄弟「先日の話だけど、毎月いくら位マキに工面出来るんや?」

 

私「5万くらいです」

 

正直、厳しい‥。

 

オカンが入院でもしたら‥。でもそんなこと言えば母親に火がついてしまう。

 

従兄弟「毎月の収入から何にいくらかかるとか内訳を知りたいんだけどな」

 

 内訳を説明する。

 

従兄弟「住まいはどうなったんや?」

 

マキさん「何件か探して今度一緒に見に行く予定なの」

 

従兄弟「そうか、でも5万受け取っても家賃だけで消えてしまうやろ?どうやって生活するん?」

 

マキさん「厳しいね」

 

私「母子手当の手続きをします」

 

母親「マキ、あんた結婚しないんやろ?」

 

マキさん「うん、ウチ自分で育てるからもう放っておいて」

 

従兄弟「一体どういう意味や?別れて養育費だけ貰うってことか?」

 

マキさん「マコちゃんとは会いたいけど、こんな大事になってもう嫌や」

 

従兄弟「マキ、そんなこと言ってたら話し合いにならないんやぞ」

 

母親は私を睨みながら

母親「会社ではそんな大事になってるんですか?」

 

私「先日お話したように常務まで話が行ってますから‥」

 

母親「自業自得や」

 

従兄弟「おい、そんな言い方したら話し合いにならんやろ」

 

マキさん「もうみんな構わないで!」

 

マキさんがこんなに自己主張したのは始めてだ。

私は従兄弟に「皆さん来る前から不安定なんです。外に出させて下さい。お願いいたします」

 

母親が立ち上がらせようと手を掴むとマキさんは手を払いのけて拒絶した。

 

マキさん「もう嫌や!知らない内に大事になってわけわからん!」

 

私「マキさん、落ち着け!大丈夫やから。ピノ子が聞いてるよ」

 

私はマキさんの手を握った。

 

私「外に出なさい。なっ?約束したやろ」

 

マキさんは頷いて立ち上がり

 

マキさん「養子にだすなり好きにしたらいい」

 

私「マキさん!」

 

マキさんは泣きながら部屋を出て行った。

境界性と依存 690

話し合いは13時30分からだ。オカンを病院に送りアパートへ向かう。

まだ9時‥。

 

怖くてわざといつもと違う道で向かう。

 

マキさんに「向かうよ」とLINEしたのはアパートの近くのコンビニの駐車場だった。

 

 マキさんから「待ってるよー」と返事が届いても足が向かない。

 

逆にアパートから離れてヤマダ電気に行った。目的はない。

 

空気清浄機が目に止まる。

 

「タバコ吸うからピノ子の為に必要かな‥」

 

そんなことを考えてブラブラしていたら急に吐き気に襲われてトイレで吐いた。

 

食欲なく、暑さで水ばかり飲み、精神的にも参ってるから。

 

アパートには11時に着いた。

 

気の重たさからか会話があまりない。

 

私「マキさん、確認だけどお母さんは別れろと言っても俺は別れないって言うからね?これからもいろいろ言われるだろうけど頑張れるか?か」

 

マキさん「うーん、わからん‥」

 

マキさんは横になった。

 

私「うーん‥、わからんって。今になってどういう意味や?」

 

マキさん「もうわからん」

 

私は気が萎えた。頑張ろうと自分を奮い立たせて来たのに急にハシゴを外された。

 

私「そんな半端な気持ちでピノ子育てられる?俺は今日、何て話をしたらいいんだよ。「頑張れる」って言ってくれると思って聞いたのに‥」

 

マキさん「だって、わからんもん」

 

私「じゃあ、別れてお金の話だけしたらいいんやな‥」

 

マキさん「一緒に居たかったな‥」

 

私「どっちねんて‥。もうしばらくでみんな来るよ。また何回も集まるの嫌やろ?」

 

マキさんは喋らなくなり、ただ静かに泣くだけになった。

 

そして両親と従兄弟が来た。

 

境界性と依存 689

シャワーから出てきたマキさんに

 

私「隠れてお店戻ったら駄目やぞ」

 

マキさんはニコっと笑って

 

マキさん「隠しても無理でしょ。ちゃんと公開して行くよ」

 

私「俺がどれだけ‥。普通に働けよ」

 

マキさん「ちゃんと働くよ(笑)」

 

私「またお客さんと店外営業するよ‥。俺はもうガマンしないよ」

 

マキさん「もうしないよ」

 

店外営業‥。

 

確かにとも君や、ナガタ様は営業ではない。

彼らは彼女だと思っていた。マキさんも「あなたは特別」と煽り金銭のやり取りはないのだから。

 

しま様と浜田さんは店外営業だ。

 

この違いはどうして生まれるのだろう?謎だ。

 

私もシャワーを浴びた。

 

シャワーを出た私にマキさんは歩み寄り

 

マキさん「マコちゃん最近、エッチしてないけど大丈夫なん?抜いてあげようか」

 

私は泣きたくなった。

 

私「暑さで不正脈が出てるから性欲湧かないんよ。そんなことより2人とピノ子のこと考えてよ」

 

少し雑談をして帰った私は翌日の話し合いの為にこのブログを読み返した。

日記のつもりで書いてきたが読み返したのはいつ振りだろう‥。

 

読み返して自分の馬鹿さにあらためて呆れる。

 

深夜にマキさんから

「マコちゃん、ピノ子と3人で花火しようね」とLINEが届いた。

 

「そうやな、一緒にしよう」と返した。

 

そんな日が本当に来るのか‥。

 

もしも職を失ったら‥。

 

 そして朝を迎えた。

 

昼過ぎにアパートで話し合いだ。

 

強くなるんだ。早くこんな落ち着かない世界から抜け出すんだ。もう後戻りなんて出来ないんだから。

 

 

境界性と依存 687

31日

上司が休んだので常務から成績についての連絡が私に入った。

 

常務「どうなったんや?」

 

私「母親にドタキャンされて話せていません。1日に話します。ご心配かけて申し訳ありません」

 

常務「俺まで巻き込むなよ(笑)」

 

私「もちろんそのつもりです。本当にすみません」

 

私は感じ取った。母親が常務のところまで会いに行けばきっと処分される。まあ、当たり前だ。

 

夜にアパートに行きマキさんにその事を伝えた。

 

マキさん「マコちゃん、ゴメンね。ウチがマコちゃんに近づいたせいで‥」

 

私「俺がピノ子出来た時にキチンとマキさんと話合わなかったからだよ。マキさんを苦しめたね」

 

マキさん「でもマコちゃんはウチを守ってくれたよ。ウチね、今幸せやよ」

 

私「幸せか‥。変な幸せやな。マキさん、それは幸せとは違うんやよ」

 

マキさん「逃げずに一緒にいてくれてありがとう‥」

 

私「俺はバカだからね。正直、逃げる機会はあったからね」

 

私は当初、ピノ子を産むことにはならないと思っていたこと、お店をなかなか辞めないマキさんに不満があったこと、私と同じように会っている人がいたのを知っていたことを話した。携帯を見たとは言わなかったが当然察知しただろう。

 

マキさん「マコちゃんはピノ子が誰の子か疑ったりはしなかったの?」

 

私「正直、それを考えると辛くなる時あるよ。でもそんなのピノ子がかわいそうや‥。姪っ子が3歳の時「お母さんのお腹で何してたの?」って聞いたら「お腹のプールで泳いでた」って答えたんだよ。たまたまかもしれないけど‥。俺はピノ子が全部聞いてると思うんだよ」

 

マキさん「そうなんや。すごいね」

 

私「だからピノ子の為に話し合いには同席したらいけないよ」

 

マキさん「うん‥。でもマコちゃん酷いこと言われるから‥」

 

私「キャバクラで出会ったという話も無理あるよ。マキさん夜は実家に帰ってたんだから。お母さんにしたらキャバクラで出会ったなんて俺が嘘ついて逃げようとしてるとしか思えないんやろ」

 

マキさん「うん、きっとそうだね‥。ウチも無理あると思う」

 

私「マキさん、だからもうお店には戻ったらいけないよ」

 

マキさんは苦笑いしながらシャワーを浴びに行った。

 

私は携帯をみた。

 

ロックはかけられていない。

 

新しくなったLINEの友達は明らかに減っていた。

 

しかし‥。

 

お店の店長とのトークがあった。

 

「お店との関わりを絶ちたいから消した」と言っていたのに‥。

 

未読のトークの2行には「そうだったんですか、最近何か仕事はしてるんですか?」

 

結局、闇は消せないのだ。

 

 

境界性と依存 686

30日

マキさんは弟の勉強を見てあげてから2人で買い物に行くらしい。

母親は仕事らしい。

 

私は不安だった。

 

母親が常務に会いに本社へ行くのではないか‥。

 

本社に確認すると経営会議で常務は缶詰。

 

ホッとした。

 

仕事を終えアパートに向かう。

 

私「マキさん大丈夫やったか?」

 

マキさん「うん、何もなかったよ」

 

それ以上、母親のことは話さなかった。

 

1日には両親と従兄弟と会う。

 

マキさんには酷だが全て話すつもり。

 

中途半端に「キャバクラ」で出会いましたなんて言っても母親は変わらない。

 

マキさんは同席させない。

 

ピノ子が聞いている‥。

 

だが心配なのは、話し終えた後、マキさんが母親に何かされるのではないか?ということ。

 

連れて逃げようか‥。

 

従兄弟や父親に母親がマキさんを責めないようにお願いしてみよう。

 

無理なら家に連れて帰ろう。

 

オカンはわかってくれるさ‥。

 

でもマキさんはきっと堕ちる。

 

ずっとずっと母親の前では「素直な良い子」を演じてきたのが崩れるんだから‥。