境界性と依存 653
マキさんに「お父さんにあいさついつがいいか教えてね」
いつ尋ねても「わかった」と言われてきた
3日
私は仕事だった。
日中、LINEを送っても返事がなかなかない。
届いても「寝てる」とそっけない。
仕事を終え夜にアパートへ行った。
私「マキさん今日は何してたん?」
マキさん「秘密」
私「何で?」
マキさん「秘密」
私「マキさん最近秘密多いな‥」
私は少し気になっていた。
ともくんやナガタ様と会う日は必ず「寝てた」と聞かされていたから。
私「マキさん、お父さんの都合いい日はまだわからないの?」
マキさん「火曜の夕方ならいいって言ってたよ」
私「えっ?早く教えてよ‥。火曜は仕事抜けられないよ‥。予定空けなきゃいけないから早めに教えてって言ってたのに‥。明日休みだから火曜の予定決めてしまったよ‥」
マキさん「そうなん?水曜日はお父さん無理やって言ってたし火曜にしたの」
私「お父さんの電話番号教えて。直接聞くよ。避けてると思われたくないし」
マキさん「ウチが連絡するよ。何曜がいいの?」
私「木曜日はオカンの手術あるから無理やし、金曜日かな‥」
マキさん「じゃあ聞いておくね」
私「お願いね、マキさんもちゃんと二人とピノ子のこと考えてよ。マキさんが何の仕事してたことになってるのかも知らないし、矛盾してたらお店のことバレてしまうよ」
マキさん「うん、面倒くさいなぁ」
少しカチンときた。
私は疲れていたのもありイライラしていた。
私「今日はもう帰るわ」
玄関まで見送ってくれたマキさんはキスを求めてきたが私はドアを開けた。
私「ホシみたいなストーカーがいるんだから戸締りちゃんとしなよ」
駐車場に向かうとき、ベランダから私を見送るマキさんに気づいたが手は振らなかった。
「疲れているんだ‥」
車を走らせた時、まだマキさんはベランダで手を振っていた。
私は少しだけ手を振った。
誰も居ない家に着いた時、「着いたよ」とLINEを送ったが既読にはならなかった。