境界性と依存 650
夜にアパートへ行ってマキさんに家の状況を話した。
マキさんは上の空の表情だった。
私「マキさんもう面倒臭くなってる?」
マキさん「うん。もう面倒臭い‥」
マキさんはポロポロ泣きだした。
私「そうやな‥面倒臭いな‥」
マキさん「お母さんに結婚しないのか聞かれて、別に慌ててないって言ったら、子供はどうなる?って言われて‥。堕ろせば良かったのに!って言われた。でもウチはピノ子大好きやから‥。そんな話をピノ子が聞いたらかわいそうや」
私「勘違いしないでな。俺も一時はピノ子諦めようと思ったけど今はどうやって守るかで悩んでる。マキさんが面倒臭いなんて言い出したら頑張れないよ」
私は泣けてきたので帰ろうと思って立ち上がり玄関に向かった。
マキさんは私の異変に気付いて背中に抱きついて来た。
マキさん「マコちゃん帰るん?」
私「うん、帰るよ。考えすぎて頭が痛いんよ。マキさんも泣いたりしてたらお腹でピノ子も悲しむよ。早く寝まっし」
マキさんがトイレに行った隙に携帯を見た。
再びロックがかけられている。以前の解除方法では解除出来なかった‥。
トイレから出てきたマキさんは「マコちゃんゴメン」
少しかわいそうだったが部屋を出た。
「面倒臭い‥」
私は誰のために悩み苦しんでるのか?
婚姻届をマキさんに見せた日。
マキさんは喜んで泣いた。
その翌日に浜田さんと援助交際の待ち合わせのLINEをしていた。
ピノ子がいるのに‥。やっとお店を辞めたのに‥。
ピノ子が出来たことが判明したのは2月中旬。
しかしなかなかお店を辞めず、しま様とも個人的に会おうとしていた。彼と約束しそうな日はワザと私は会う約束を取り付けるようにして阻止した。
ずっと携帯を恐れてきた。
見てはいけないと思いながら‥。