境界性と依存 636
2日
マキさんとピノ子の事を話し合った。
勝手な話だが一言でも「お母さんの世話も協力するから‥」と言ってくれるかも、と期待していた。
私は「マキさんも強くなってくれないと俺はもたないよ。だからピノ子諦めるか?ってこの前聞いたんよ」
マキさんは寂しそうにうつむいた。
私は知っていた。中絶出来る期間なんて過ぎてること‥。
マキさんもきっとそうだ。
私「明日病院行く日やろ?一緒に行くよ。先生に相談しよう」
マキさんは頷いた。
もっと自己主張してほしい‥。隠れて悪さするくらいならワガママくらい言ってほしい‥。
寂しさを抱えながら帰った。
翌日マキさんを迎えに行き病院へ向かう車内で
「大丈夫か?」
マキさんは「うん、大丈夫!」
普通に見えるが‥顔色は良くない。
病院では一緒に先生の部屋に入った。
先生には散々叱られた。
先生「今になって何言ってる?赤ちゃんは必死に頑張ってる。お義父さんが反対してるなら俺が手紙書いてやるから」
マキさんは泣きながら頷いていた。
私も堪えられなかった。
決してお義父さんが反対してるとかではない。
2人が弱いからだ。
赤ちゃんの映像を見せて貰った。
弱い2人とは違い、必死に生きている‥。