境界性と依存 656
落ち着きを取り戻したマキさんが心配で泊まることにした。
本当は母の病院に顔を出したかったが‥。
マキさんは普通に戻り、ニコニコしている。
私がビールを飲んでる間にマキさんは寝てしまった。
携帯をみる。
短大時代のセフレからLINEが来ていた。未読なので開けない。
携帯を見ない方がいいのに見てしまう‥。
私は一瞬、死にたくなった。
死んだらマキさんとピノ子はどうなる?
いや、母はどうなる?
今まで頑張ってきたのはなんだったんだろう‥。
生命保険の受取人は母にしてある。
遺言で半分はマキさんにあげてくれと残したら揉めずに済むだろうか?
そんな問題じゃない‥。母には私が必要なんだ‥
となりでは赤ちゃんのように両手をあげてバンザイするように眠るマキさんがいた。
「マキさん、どうしたらいい?」
呟いた時、涙が出た。
シングルの布団で寄り添って寝た。
気がつくとマキさんは私の首にしがみついて寝ていた。
「どんな気持ちでいるんだよ?」
悲しいのか?どうでもいいのか?