境界性と依存 392
ドーナツはみんなで食べたが余ったのは家に持ち帰った。
晩酌中にやっぱりマキさんが来た。
今日は堕ちているみたいで来るなりにしがみついて来て離れない。
「このドーナツどうしたん?」
私「志穂さんが作って来てくれたんよ」
マキさん「その人、きっとマコさん好きなんや、マコさんモテるね‥」
私「違うやろ(笑)痩せてるから何かエサ与えたくなるんや(笑)ボランティア精神旺盛なんやな」
マキさん「マコさんはずっと女の子避けてたからモテなかっただけやよ‥ウチわかるもん。お客さん見てたら余計わかる。前の彼女さんも他のお客さんとは違うって思ったんや、だから普通に会ってみたいって思ったんや」
私「ふーん、そんなもんかね。マキさん‥」
『お店辞めてくれない?』
これが言えない‥。この前言ったからか?違うと思う。
頭が整理出来ないから‥。
マキさん「マコさん、その人と付き合うことになって、ウチのこと邪魔になったら言ってね。大丈夫だから」
私「なんでそう思う?志穂さんは違うよ、何回も言うけど世界が違う人なの!自分のこと邪魔とか言うのやめよう。俺だってマキさん心配なんやから」
マキさん「うん、うううっ」
顔をクシャクシャにして泣き出したマキさんの頭を撫でながら自分が嫌になる。
私は何がしたいんだろう‥。