境界性と依存 596
「あ、マコちゃん、どうしたん?」
手にはたこ焼きを持っている。
「なんでマコちゃん居るん?一緒にたこ焼き食べる?」
私は言葉が出なかった。
マキさん「マコちゃんどしたん?」
私「トイレ行ってくるから車で待ってて」
私はトイレの洗面所で吐いた。
強いストレスか‥
お茶を買って車に乗り込むがマキさんはキョトンとしている。
私「マキさん行ったら駄目。行ったら駄目や」
マキさん「‥うん」
私「なんでや?マキさん」
マキさん「私もわからん‥。暇つぶしかな‥」
私「俺とも暇つぶしなんか?」
マキさんは反応しなかった。
私「ほしか?」
マキさん「それは違うよ」
私「俺が悲しむとは思わないの?」
マキさん「思う‥。自分でもわからんの」
私「もうダメやぞ!マキさん、知らないふり出来なくて別れる覚悟で来たから」
マキさんは黙って頷いた。
私「ここで待ち合わせか?客と個人的に会うのは駄目だといつも言ってたやろ?」
マキさん「ここじゃない。まだ決まってないからたまたま来たの」
嘘だとわかったが聞き流した。
私「マキさん、お店辞めてもこんなんじゃ余計悪くなってるよ」
マキさんは無表情のまま涙を流し始めた。